○○に電流走る…

・DNAに電流通る ミクロの電子デバイスに道

細胞の核にあり、遺伝情報を担うDNA(デオキシリボ核酸)の中を電流が流れることを、大阪大産業科学研究所の真嶋哲朗教授(光化学)の研究グループが突き止めた。DNAの2本の鎖がつくる二重らせんの幅は2ナノメートル(ナノは10億分の1)。これを利用してナノサイズの「電線」ができれば、半導体など超ミクロの電子デバイスの作製につながる。今週の米科学アカデミー紀要電子版に発表する。

 DNAに電流が流れる可能性があることは指摘されていたが、そのルートはわかっていなかった。真嶋教授らは、実験によって、電流は二重らせんの鎖の部分ではなく、二つの鎖の間にまたがっている塩基を伝わって流れていることを初めて確認した。

 研究グループは、10〜100個ほどの塩基が並ぶDNAを人工的につくってガラス基板に張り付けた。一方の端に光増感剤を、もう片方の端に蛍光色素をくっつけ、ガラス基板の裏から紫外線を当てた。すると、光増感剤から正電荷が発生し、反対の端まで移動して蛍光色素と反応し、蛍光を消す現象が観測できた。4種類の塩基の並び順によって、電気が流れる速さが変わることもつかんだ。

転載元、asahi.com

http://www.asahi.com/science/update/0628/OSK200706280026.html

もしかしたら、かなり小さい半導体ができるっぽいねー。生化はあんまり専門じゃないけど、塩基対のπ-πスタッキングが規則正しく並んでいて、その系を電子が飛び移ることで電流が流れる、と。この教授は単一分子分光を利用して証明したらしい。証明内容は、電荷移動効率が塩基対配列に依存して、ミスマッチ塩基対があると効率が下がるってこと。多分。